ニュースを見て気になったので記事にまとめてみたいと思います。新幹線という密室で起きた事件ですが、イベントも同様に沢山の人が密室で一定時間過ごすという点においては共通項が多いと思います。
今後このような被害を出さないためにもイベント会場におけるセキュリティーについて考えてみたいと思います。

新幹線自体の対応については専門家に検証を任せるとして、イベントちゃんねるではイベントでの事件について考察したいと思います。
いやいや、実は結構あります。
歴史上、有名な話では
板垣退助暗殺未遂事件
またイベント会場入りの時では記憶に新しい所ではこのような事件もありました。
小金井ストーカー殺人未遂事件
また海外でもイベント会場でのテロ行為が事件になっています。

通常のイベント開催の時は特に警察に開催するという連絡を行う必要がありません。正確に言いますと、警護対象者(皇室、政治家や知事、一部財界人、海外要人など)がいない場合は連絡義務は特にありません。道交法上、周囲の交通混乱の原因になりえるということで、開催届けのようなものを用意し、事前に警察相談に行くことはあっても、セキュリティー面では何も対処してくれません。

イベントではこのようなトラブル対応のインターフェイスとして警備会社さんに依頼を行います。会場の案内誘導、パスチェック、雑踏警備、不審者対応、関係者口出入り管理など多岐にわたる対応をしてくれます。通常のスタッフより警備に関するスペシャリストなため人件費としては少々高めとなっています。そのため、パスチェックなどはスタッフが行うこともありますが、制服警備でビシッと対応していただくのと、スタッフTシャツの人間が行うのでは制止力が違います。

警備員さんにはどこまでの対応ができるか、という点はまた警備についての記事で詳しくまとめたいと思いますが、今回のような殺傷事件が起きているケースでは、明確に犯罪行為が目の前で行われているので、警備員でも現行犯逮捕は可能なんです。というより、一般人でも法律で認められている権利なんです。テレビやマンガでも食い逃げやひったくりを一般の人が追いかけて捕まえたりしてますよね。あれはまさしく一般人による現行犯逮捕です。
案外知られていないですよね、この知識。知っているかどうかという点で動き方が変わると思います。つまり、これをちゃんと知っている警備員さんが入っているか入っていないかで会場のセキュリティーレベルが随分変わるんです。警備員さんはトラブルに対してどう対処したらいいか、率先して対応を行ってくれますので、会場の状況に不安を感じたらちゃんと警備会社さんに相談しましょう。
大きな事件として報道されていませんが、実は盗難事件や盗撮事件は結構起きていたりします。スタッフの控室に関係者でない方が侵入し、財布などを盗む。またスタッフ間での盗難もありえます。またコンパニオンの着替えを盗撮されたという話もAVではなく、実際にあるようです。
今後このような被害を出さないためにもイベント会場におけるセキュリティーについて考えてみたいと思います。

新幹線殺傷事件とはどんな事件か
連日報道されているので、ご存知の方も多いと思いますので、事件の概要をざっとまとめますと、2018年6月9日、新横浜―小田原間を走行中の東海道新幹線「のぞみ265号」で刃物を持った男が突然乗客に切りつけ、男性1人が死亡、女性2人が重傷を負うという事件が起きた。というものです。この事件により新幹線の乗車時にも飛行機のように手荷物検査を行うべきだ、また警備員を常駐させるべきだ、という議論が巻き起こっています。たしかに警察官などが常駐しているわけではないので、この空間で違法な行為があった場合対処のしようがないので何かしらの対策は必要な気がします。今後JRがどのように判断するかはとても気になっています。
新幹線自体の対応については専門家に検証を任せるとして、イベントちゃんねるではイベントでの事件について考察したいと思います。
イベントで同様の事件が起きたことは?
イベントで事件が起きたことはないのでしょうか?いやいや、実は結構あります。
歴史上、有名な話では
板垣退助暗殺未遂事件
明治15年(1882年)4月6日、板垣退助暗殺未遂事件が起きました。当時、自由党の総理であった板垣退助は、岐阜・金華山麓の中教院での懇親会に出席し、2時間にわたる演説を行いました。その後、午後6時頃、会場から宿舎に向かおうとしたところ、入口を出た瞬間に短刀を持った刺客に襲われ格闘となり、板垣は胸や手などを負傷しました。負傷した直後に、板垣は「板垣死すとも自由は死せず」と発言したと言われています。※諸説あります。イベント本番中というわけではありませんが、イベント前後で起こった事件ではあります。政治家はイベントの時は普段の行く場所と異なりますのでより事件が起きやすい環境にあります。
またイベント会場入りの時では記憶に新しい所ではこのような事件もありました。
小金井ストーカー殺人未遂事件
2016年5月21日に東京都小金井市で発生した殺人未遂事件。芸能活動を行っていた大学生の冨田真由さん(20歳)を、ファンを自称する岩崎(旧姓:岩埼)友宏(27歳)がTwitterなどのSNS上でストーカー行為を繰り返した後、小金井市内のライブハウスにてナイフで20ヶ所以上刺し重体に陥らせた。
この時にも事前に警察に相談にしていたにも関わらず、実際に被害にあってから出ないと動けない対処の仕方にも注目が集まりました。
そして、少し前ですが、イベント本番中にはこのような事件も起きました。
AKB48握手会傷害事件
そして、少し前ですが、イベント本番中にはこのような事件も起きました。
AKB48握手会傷害事件
2014年(平成26年)5月25日、日本の女性アイドルグループ・AKB48が岩手県滝沢市の岩手産業文化センター(アピオ)で開催していた握手会のイベントにおいて、のこぎりを持った男がグループのメンバー2人とスタッフ1人を切りつけ、負傷させた事件。
また海外でもイベント会場でのテロ行為が事件になっています。
アリアナ・グランデのライブ会場爆破テロ
2017年5月23日にイギリスのマンチェスター・アリーナで、アメリカの女性歌手アリアナ・グランデのライブ終了後に会場内で爆破テロが発生し少なくとも22人が死亡し59人が重軽傷を負う事件が発生しました。犯人の男はアリアナ・グランデのライブ終了後、観客が退出する際に簡易爆弾を爆発させ死亡し、事件後にイスラム過激派組織の「イスラム国」が犯行声明を発表しました。
警察とイベントの関係

通常のイベント開催の時は特に警察に開催するという連絡を行う必要がありません。正確に言いますと、警護対象者(皇室、政治家や知事、一部財界人、海外要人など)がいない場合は連絡義務は特にありません。道交法上、周囲の交通混乱の原因になりえるということで、開催届けのようなものを用意し、事前に警察相談に行くことはあっても、セキュリティー面では何も対処してくれません。
イベントではセキュリティーは警備会社に依頼

イベントではこのようなトラブル対応のインターフェイスとして警備会社さんに依頼を行います。会場の案内誘導、パスチェック、雑踏警備、不審者対応、関係者口出入り管理など多岐にわたる対応をしてくれます。通常のスタッフより警備に関するスペシャリストなため人件費としては少々高めとなっています。そのため、パスチェックなどはスタッフが行うこともありますが、制服警備でビシッと対応していただくのと、スタッフTシャツの人間が行うのでは制止力が違います。
実は現行犯逮捕もできる警備員(一般人でも)

警備員さんにはどこまでの対応ができるか、という点はまた警備についての記事で詳しくまとめたいと思いますが、今回のような殺傷事件が起きているケースでは、明確に犯罪行為が目の前で行われているので、警備員でも現行犯逮捕は可能なんです。というより、一般人でも法律で認められている権利なんです。テレビやマンガでも食い逃げやひったくりを一般の人が追いかけて捕まえたりしてますよね。あれはまさしく一般人による現行犯逮捕です。
案外知られていないですよね、この知識。知っているかどうかという点で動き方が変わると思います。つまり、これをちゃんと知っている警備員さんが入っているか入っていないかで会場のセキュリティーレベルが随分変わるんです。警備員さんはトラブルに対してどう対処したらいいか、率先して対応を行ってくれますので、会場の状況に不安を感じたらちゃんと警備会社さんに相談しましょう。
イベントで起こりうる事件
ではイベントでは実際にどんな事件が起こるのでしょうか。具体的に考えてみたいと思います。- テロ
- 殺傷
- 暴行
- 麻薬
- 盗難
- 盗撮
大きな事件として報道されていませんが、実は盗難事件や盗撮事件は結構起きていたりします。スタッフの控室に関係者でない方が侵入し、財布などを盗む。またスタッフ間での盗難もありえます。またコンパニオンの着替えを盗撮されたという話もAVではなく、実際にあるようです。
セキュリティーレベルを上げる具体的な対処方法
先程の警備員配置以外にもセキュリティーレベルを上げる方法がいくつかあります。- 入館申請(身分証をきっちり申請)
- 関係者口等扉管理
- パス管理(発行枚数や発行者を限定)
- 金属探知機設置
- X線検査機設置
- 監視カメラ設置
- 金庫、コインロッカー設置
一旦入ってしまったら識別や対処が格段に難しくなりますので、まずは外部からの不審者、不審物の侵入を防ぐことが重要です。ただこれらを導入することで、情報管理の手間、備品の費用、設置場所の捻出、運営スピードの低下など当然ネックになることもたくさん発生します。

正直これはすごく難しい問題ですね。今回の新幹線の殺傷事件のようなことが起きてしまうことまでを想定したセキュリティーレベルを保つのは全員に負荷が大きいことだと思います。当たり前ですが、これから事件を起こすよ、という予告があるわけではないですからね。
そのセキュリティー面のケアができなければイベントなんてやらなければ良い、という意見も理解はできますが、全てを義務化し、その費用負担を全て主催者にとなると、イベントの開催をしたい人自体が激減する可能性もあります。それは皆が望む未来なのでしょうか?
日本でもたくさんの事件が起きています。もう「日本は安全」と過信するのはやめた方がいいのかもしれません。主催者側のセキュリティー意識の向上、警備費用の経費化、来場者側のセキュリティーのための費用負担の覚悟、この3つが一致してはじめて適切な対応ができるのだと思います。
いずれにせよセキュリティーレベルを判断するのは主催者です。このイベントの特性、来場者の属性、イベント全体の費用のバランスを考え、イベントを開催する上での適切なセキュリティーレベルの設定しましょう。特に費用面では今まで以上に安全管理に関する費用の確保を行った方がいいという認識を持ちましょう。トラブルが起きてアンラッキーではなく、今まで起きてなかったことがラッキーなのです。いつどんな時も事件が起こりうることを意識してイベント運営に臨みましょう。
セキュリティーを保つ費用負荷

正直これはすごく難しい問題ですね。今回の新幹線の殺傷事件のようなことが起きてしまうことまでを想定したセキュリティーレベルを保つのは全員に負荷が大きいことだと思います。当たり前ですが、これから事件を起こすよ、という予告があるわけではないですからね。
そのセキュリティー面のケアができなければイベントなんてやらなければ良い、という意見も理解はできますが、全てを義務化し、その費用負担を全て主催者にとなると、イベントの開催をしたい人自体が激減する可能性もあります。それは皆が望む未来なのでしょうか?
まとめ
結局のところ、主催者、制作側のセキュリティーレベルの設定がものをいうと思います。高いセキュリティーを維持するために、起きるかどうか分からない警備費用を捻出するのが大変で、主催者としてはできるだけポストを減らしたいと考えます。そんな隙をついて不審者が紛れ込み、事件へと発展してしまうのです。日本でもたくさんの事件が起きています。もう「日本は安全」と過信するのはやめた方がいいのかもしれません。主催者側のセキュリティー意識の向上、警備費用の経費化、来場者側のセキュリティーのための費用負担の覚悟、この3つが一致してはじめて適切な対応ができるのだと思います。
いずれにせよセキュリティーレベルを判断するのは主催者です。このイベントの特性、来場者の属性、イベント全体の費用のバランスを考え、イベントを開催する上での適切なセキュリティーレベルの設定しましょう。特に費用面では今まで以上に安全管理に関する費用の確保を行った方がいいという認識を持ちましょう。トラブルが起きてアンラッキーではなく、今まで起きてなかったことがラッキーなのです。いつどんな時も事件が起こりうることを意識してイベント運営に臨みましょう。
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