イベント業界にいるとよく使うサイズがあります。
今回は覚えておくと便利なサイズをランキング形式でご紹介したいと思います。

measure

その前に、そもそもサイズの表現ですが、
シーンによっていろいろな言い方があります。
無難な言い方としては「mm」単位で伝えると間違いないのですが、
それをわざわざ職人ぶって寸尺法で言い直して来たりします。
実に面倒ですね、イベント関係者。
1800mmを1.8mとかいったりしますと素人扱いされることもありますので、
注意して下さいね。

それでは中途半端ですが、ランキング BEST8に参りましょう!


第8位 H700
これでピンとくる方はなかなかのイベント通。
ややマニアックなサイズですが、知っていると結構便利な数字です。
答えは会議テーブルの高さです。
どれぐらいの高さにする?という話題の時に実際に打合せしている
テーブルを使って、これがH700なのでこれより高いや低いと伝えると、
話が進んだりします。
ほんとこれ結構便利ですよ。


第7位 W1200mmとW2400
ホテルイベントで多く使われるポータブルステージと言われる資材は
ほぼこのサイズです。
たまに変則のものもありますが、経験上85%はこのサイズです。
SICOというメーカーが有名と聞いたことがありますが別にそれを覚えて
便利だったことは特にありません。
ステージを作る時はすべて持ち込みとなると結構お金がかかったりします。
会場のポータブルを利用することが多いので、サイズはこの規格を基準に
図面を作成しましょう。
このポータブルステージですが外部から借りるとめちゃ高いです。


第6位と5位は同率で H2400とH2700
パネルの高さを選ぶ時はだいたいこのどちらかになる可能性が高いです。
部屋の天井の高さもこのどちらかの場合も結構あります。
これぐらいが人間が見える高さなので展示する場合はあまり高すぎない
ようにしましょう。
特にこだわりがない場合は2500とか言わずに、2400や2700とか
経済寸法で言うと、こいつできるって思われます。

【経済寸法とは】
少し脇道にそれますが、だいたいの日本の家屋は建具(建築具材)が
経済寸法(加工不要のよく使うサイズ)の300mm単位でできています。
これに当てはまらないサイズをお願いすると、大きめのものをカットする手間と
ロスが発生するので全員が不幸になります。
もし経費がかかってもどうしてもH2500がいいということならOKですが、
たいした意味がないなら経済寸法で発注するようにしましょう。
この300mmは日本的には尺と呼ばれ、実際はほとんどの基準となるので、
ランキングからはあえて除外しています。


第4位は W1000
さきほど経済寸法の話をしたばかりの舌の根も乾かぬうちに違うサイズの話ですが、
展示会などでよく使われるシステムパネルのサイズはW1000間隔で
組み合わせることが多いです。
このシステムパネルはドイツが本社のオクタノルム社のもので、
日本の家屋具材ではありません。
そのため経済寸法基準ではありませんので注意が必要です。


第3位 H200
階段の高さの間隔で使われることの多いサイズです。
3段であれば200、400、600ですか?なんて聞いたりします。
H300まではギリで一跨ぎでいけますが、H400となると不可能ではないのですが、
若干みっともない感じになります。特に女性がH400をまたぐのは止めましょう。
H500はスーツが破れる可能性すらあります。
階段ではなくステップと表現すると施工屋さんから一目置かれたりします。
そして間隔のことをピッチと表現すると施工屋さんからあなどれないと思われます。


第2位 D450とD600とたまにD500
テーブルの奥行きのことです。
日本におけるテーブルのほとんどはD450とD600でできています。
控室や会議室で使われるテーブルはD450のものが多いですが、
オペ卓のテーブルではD600またはD450の2本並び(通称ダブル)で使われたりします。
どちらでも影響のない場合は特に確認しませんが、
控室が狭い場合、または乗せるものが大きい場合は念の為確認することを
おすすめします。
たまに出てくるのがプラスチック製のテーブルで主に屋外で使用します。
これだけD500のサイズになるので注意して下さい。
屋内イベントしかやらない会社の人はもしかしたら知らないかもですね。


第1位 W1800&H1800
栄えある1位はやはりこれですね。
1800mm=1.8m=1間=6尺 ※正確には1間や6尺はW1818
という公式はもはや不動の最頻出サイズと言っても過言ではないでしょう。
代表的なところでは会議テーブルはほぼ間違いなくW1800です。
平台と言われるステージの具材もこのサイズを使用することが多いです。
畳のサイズも様々ありますが、だいたいこのサイズになります。
人の高さもだいたいこれぐらいと考えるので、
スクリーンの配置も人の頭の高さとしてH1800を確保するとプロジェクターの
絵がかぶらないので良いとされています。

間という言い方も根強くステージのサイズを4間間口でお願いします、とか
オペ卓のテーブル数も2間下さいとか言ったりします。
テーブルのサイズを伝える時も二六(ニロク)という人もいますね。
これは2尺(600mm)×6尺(1800mm)の略で、D450なんですけど大丈夫ですか?
とか聞くと二六じゃないと乗らない、とか返ってきたりします。
いじわるですね・・・
なめられないために覚えておきましょう。
ちなみに会場入口の立て看板(入学式にあるようなやつ)は三六(サブロク)で
作る場合も多いです。


舞台や展示会に関するサイズをまとめてみました。
ある程度のイベント経験があるとそういえばよく出てくるというサイズも
あったりするのではないでしょうか。

A1とかB2とか紙関係のサイズの話も書きたかったのですが、
長くなったのでそれはまたの機会に書きたいと思います。