使う人は使うけど使わない人は全然使わないイベント用語解説のお時間です。たまに使う人が現れたときにギョッとしないために頭の片隅に入れておいた方がいいちょっとマニアックな知識の解説。
今回は進行でたまーに使われる「板付き」という言葉についてです。
「板付き」とはどんな意味なの?

この言葉は「いたづき」または「いたつき」と読みます。進行の仕事をしている時に出てくる言葉ですね。イベント用語って言葉の雰囲気で大体は分かるんですが、まれに聞いても「!?」という言葉があります。この「板付き」という言葉はまさにそれ。パッと聞いただけだと意味が想像しづらい難易度の高い言葉なんです。

この言葉を使われる方は演出家、舞台監督、お芝居関係者、ミュージカル関係者、ライブイベント関係者、演者、音響、照明、進行ディレクターなどです。この言葉を使われている方はそれなりに業界経験を積んでいる可能性が高いのではないかと思います。

板付きというのは進行に関わる方しか使わないので、マニアックな方だと思います。なので、イベント業界の方でもこの言葉が理解できない方もたくさんいます。イベント制作業では、進行業務の経験があまりない方もいると思いますので、感覚的には3~4割程度ではないかと。
少し想像しづらい言葉なので、明らかに分かっていなそうな人やイベント関係者以外にはあまり使わないようにしたほうが無難です。使用する際は注意して使いましょう。使いこなす必要はありませんが、言われて困惑しない程度には知っておいた方がいい言葉だと思います。

たまに違った意味合いで使用されている方を見るのですが、違和感を感じる使い方のケースをいくつかご紹介したいと思います。
板付きの対象は「人」です

つまり演者です。物には使用しません。ごく稀に、「太鼓は板付きでいいよね?」などと言われる方がいるのですが、これは間違いです。太鼓の演奏者はという意味であれば間違いではないのですが、物としての表現で使っているのであればそれは間違いです。また、同じ人間でもスタッフにも使いません。
似ている使われ方の「飾り」

またさらーにややこしくて申し訳ないのですが、物が最初からセッティングされている状態は、「飾り」と言います。板付きより登場回数は少ないかもしれません。が、これも一緒に覚えておいた方がいいです。
と、ややマニアックな用語「板付き」についてまとめてみました。いかがでしたでしょうか?まだまだ微妙な専門用語に心当たりがありますので、このシリーズまた続けたいと思います。今回はこの辺で。
今回は進行でたまーに使われる「板付き」という言葉についてです。
「板付き」とはどんな意味なの?

この言葉は「いたづき」または「いたつき」と読みます。進行の仕事をしている時に出てくる言葉ですね。イベント用語って言葉の雰囲気で大体は分かるんですが、まれに聞いても「!?」という言葉があります。この「板付き」という言葉はまさにそれ。パッと聞いただけだと意味が想像しづらい難易度の高い言葉なんです。
もったいぶるのもなんなんで、結論からいいますね。
「板付き=最初からステージ上にスタンバイすること」です。
「板」というのは少し古い表現で舞台を指しています。舞台関係者はステージ、特に劇場やホールなどの舞台のことを「板」と表現します。また、ステージ上のことを板上(いたうえ)と表現される方もいます。
「板」というのは少し古い表現で舞台を指しています。舞台関係者はステージ、特に劇場やホールなどの舞台のことを「板」と表現します。また、ステージ上のことを板上(いたうえ)と表現される方もいます。

この言葉を使われる方は演出家、舞台監督、お芝居関係者、ミュージカル関係者、ライブイベント関係者、演者、音響、照明、進行ディレクターなどです。この言葉を使われている方はそれなりに業界経験を積んでいる可能性が高いのではないかと思います。
知らないと困る言葉?

板付きというのは進行に関わる方しか使わないので、マニアックな方だと思います。なので、イベント業界の方でもこの言葉が理解できない方もたくさんいます。イベント制作業では、進行業務の経験があまりない方もいると思いますので、感覚的には3~4割程度ではないかと。
少し想像しづらい言葉なので、明らかに分かっていなそうな人やイベント関係者以外にはあまり使わないようにしたほうが無難です。使用する際は注意して使いましょう。使いこなす必要はありませんが、言われて困惑しない程度には知っておいた方がいい言葉だと思います。
間違った使い方

たまに違った意味合いで使用されている方を見るのですが、違和感を感じる使い方のケースをいくつかご紹介したいと思います。
板付きの対象は「人」です

つまり演者です。物には使用しません。ごく稀に、「太鼓は板付きでいいよね?」などと言われる方がいるのですが、これは間違いです。太鼓の演奏者はという意味であれば間違いではないのですが、物としての表現で使っているのであればそれは間違いです。また、同じ人間でもスタッフにも使いません。
似ている使われ方の「飾り」

またさらーにややこしくて申し訳ないのですが、物が最初からセッティングされている状態は、「飾り」と言います。板付きより登場回数は少ないかもしれません。が、これも一緒に覚えておいた方がいいです。
さらに細かく補足をしますと、この「物」というのもセッティングに変化のあるような物を指しています。例えば、ステージのバックパネルや看板など、途中で動きがないものには使用しません。そもそも使用する必要がないとも言えます。
途中でセッティングに変化、つまり転換がともなうような物の場合にのみ使用されます。よくこの言葉とともに使用される物は、「イス」、「テーブル」、「演台」、「楽器」、「パフォーマンス用のセット」、「鏡開きの樽」です。
大きな太鼓を使用する場合、途中で出すのが時間がかかり進行に影響が大きくプログラムとは関係ないけど最初から出しておきたい時に「飾り」という状態になることがあります。クライアントさんなどとお話をする時には、「最初から太鼓を出しておいてもいいですか?」と聞き、進行スタッフに伝える時に「太鼓は飾りでいきます」と翻訳して伝える正しい制作の形ですね。
「板付き」はきっかけがありません

途中でセッティングに変化、つまり転換がともなうような物の場合にのみ使用されます。よくこの言葉とともに使用される物は、「イス」、「テーブル」、「演台」、「楽器」、「パフォーマンス用のセット」、「鏡開きの樽」です。
大きな太鼓を使用する場合、途中で出すのが時間がかかり進行に影響が大きくプログラムとは関係ないけど最初から出しておきたい時に「飾り」という状態になることがあります。クライアントさんなどとお話をする時には、「最初から太鼓を出しておいてもいいですか?」と聞き、進行スタッフに伝える時に「太鼓は飾りでいきます」と翻訳して伝える正しい制作の形ですね。
「板付き」はきっかけがありません

「飾り」の話が長くなってしまいましたが、「板付き」に戻します。
きっかけとは「今だー」というタイミングですね。「板付き」にはそのきっかけがありません。いや、一応あるにはあるんですが、本番中と捉えられていないと言いましょうか。。本番中ではないので、きっかけとしてはノーカウントになっているというニュアンスが正しいですかね。
「上手から音楽とともに板付きます」と表現している方がいたらそれはただの「登場」であり、「板付き」ではありません。その方は舞台上につくことを単純に「板付き」と認識されているのでしょう。このような使い方は周りのスタッフが混乱してしまうので注意しましょう。

「上手から音楽とともに板付きます」と表現している方がいたらそれはただの「登場」であり、「板付き」ではありません。その方は舞台上につくことを単純に「板付き」と認識されているのでしょう。このような使い方は周りのスタッフが混乱してしまうので注意しましょう。

この記事の一番はじめに定義しましたが、「最初から」ということに意味があります。最初というのは「本番が始まる前」という意味。きっかけはあくまで本番中の表現。ステージ上にいる状態から本番がスタートするよ、という意味なので、板付きには動きの変化がありません。板付く(動詞的に言うにはこのように表現します)タイミングは黒子的なものであまり見えて欲しくないのです。いつの間にかそこにいる!?という、スタート時のインパクトを出したいがための手法なのです。
ですので、「暗転中」や「VTR上映中」など、目立たないタイミングを見計らって板付きます。暗転板付きとか、V中に板付きとかのようにセットでこの板付きという言葉が使われます。
舞台以外には板付きという言葉は使いません

くどいですが、板は舞台です。「上手袖に板付いてます」や「受付スタッフやコンパニオンがポジションに板付てる?」などとは使いませんのでご注意を。
舞台以外には板付きという言葉は使いません

くどいですが、板は舞台です。「上手袖に板付いてます」や「受付スタッフやコンパニオンがポジションに板付てる?」などとは使いませんのでご注意を。
と、ややマニアックな用語「板付き」についてまとめてみました。いかがでしたでしょうか?まだまだ微妙な専門用語に心当たりがありますので、このシリーズまた続けたいと思います。今回はこの辺で。
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