誰かのお役に立てるかもということで、こんな解説シリーズを始めてみました。はじめはジョーゼット。専門家ではないのであまり詳しい解説は期待しないでくださいね。あくまで制作視点で最低限これぐらいは知ってて欲しいということを解説してみます。

ジョーゼットとは

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イベント業界ではこの画像にあるような背景の白い幕のことを指します。ジョーゼットという言葉自体は正確には織物素材のことを言うようで、きれいなドレープが出やすい織物だそうです。これを使って作る背景幕のことをジョーゼット幕と言います。幕を略してジョーゼット、またはまれにジョゼなんて言う人もいます。


どんなイベントで使うの?

大きめのホールやホテルの宴会場などに備わっていることが多いです。場面としては式典形式のイベントでよく使われます。「○○式」とつくようなイベントですね。式典は縁起物なので、純白な仕様が主旨と合うのだと思います。また上品な雰囲気は高級感のある空間にもフィットします。


素材の特徴は?

ひらひらしてます。これが上品な雰囲気を醸し出しているものの正体です。業界用語っぽく言うにはドレープと言いましょう!少ししわになりにくい性質もある気がします。シワシワのジョーゼットは見たことがありません。

そして若干の透け感があります。といっても近寄らないと透けは気にならないです。お部屋のレースのカーテンみたいなもんですね。真後ろに物をおいたり、後ろからライトを当てると浮かび上がってしまうのでご注意を。


どういう時に使うの?

式典などのイベントの場合、あまり会場の壁が直接見えない方がいいとされます。なので、ステージの背面や後方を安価で覆いたいと言う時にこのジョーゼットが使われます。

ジョーゼットや大黒、緞帳など幕全般そうですが、サイズが大きく(業界的には平米があるとか言いますが)新規オーダーで作成すると非常に高くつくので、会場のサイズ(高さやバトン幅)にピッタリ合ったものは会場側が保有していることが多くなり持ち込み物ではなく会場側で借りることが多くなります。


照明効果を際立たせる

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真っ白であるがゆえ、照明の色がハッキリと出ます。照明効果を際立たせたい時はジョーゼットや白系のパネルなど白ベースのものを背景に設置します。ホリゾント幕も同じような効果がありますが、ドレープがなくまっ平らなのでジョーゼットのほうが立体感が出る気がします。またジョーゼットは折り込んだりしてサイズの調整がしやすいという特徴もあります。


しぼりジョーゼット

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ジョーゼットは空間装飾としても活用されます。このドレープ感を活用してしぼりを加えながらいろんな形にアレンジします。どうですか?エレガントな雰囲気が出るでしょ?ホテルによく出入りしている装飾会社さんなんかはこのあたりのテクニックが豊富です。こういうのはきっと持ち込みで行うんでしょうね。

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またこんな使い方もあります。バトンなどに円形の枠を吊り、それに合わせてジョーゼットを吊るとあら不思議。素敵なギリシャ柱風の装飾の出来上がり。柱の中に照明を仕込んでシーンによって色を変えたりして使います。最近はあまり見ませんが、昔は式典というとなにかとこのジョーゼット柱を目にしました。自立で作るよりはるかに安価で遠目にはそれっぽく見えたりします。



ジョーゼットについてご理解頂けましたでしょうか。知らなきゃまずいという程のものではありませんが、知っていると工夫次第で大きな演出効果を得ることができます。ただ、同じイベント業でも専門とする領域が違うとよく知らなかったりする場合がありますのでご注意ください。

他にも幕関係では大黒、緞帳、ホリゾント幕、中割幕など舞台関係で使われるものがたくさんあります。それはまた別の機会でご紹介したいと思います。それではまた~