イラストが幽霊ですが、幽霊は関係ありません。。

イベントの運営のポイントはいくつかありますが、ひとつ重要だと思っていることがあります。それは「数」を意識すること。これができるようになると「あいつ、できる!」と思われること間違いなしです。具体的な事例を交えてどういうことか解説してみたいと思います。
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数を数えることの重要性

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数を数えるのなんて簡単さ!なんて思う人が多いと思いますが、これが案外できないもんなんです。人間、数を数えるときはこれいくつ?と聞かれてからしかできないもんです。それを言われる前に正確に数えておくというのは運営ディレクターの特殊技能なんじゃないかと思います。

特殊技能と言っても先天性の技能ではなく、後天的に身につけられる技術なので、これから運営の業務に携わるという方はできるだけ意識をするようにしてみましょう!



数を数えないといけないケース

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運営において把握しておかなければいけないケースはたくさんあります。このような状況に出くわした時はちゃんとそれぞれの数を意識しましょう。
  • サンプリング時
一番思いつくのはサンプリングの時の配布物の数。納品した際の納品数、配布数、残数、返却数、不良品数などサンプリングの時は聞かれる項目が多いですよね。

  • 受付時
資料やノベルティ受付時に配ることが多いのですが、これも使用数を聞かれることが多いですね。これの悩ましいところは配ってから納品数いくつだった?なんて聞かれることが多いことです。あとは今何人受付した?何%ぐらいの人がもう来た?なんてことも聞かれます。

  • タッチアンドトライ
参加人数、体験人数を報告することが多いです。企業のプロモーションにとって効果測定は非常に重要です。何人の人と接触して何人に自社の製品について伝えられたかをすごく気にします。これは後からは算出するのが非常に難しいのでちゃんと情報収集するようにしましょう。

  • 物販
商品の取扱としては当然ですよね。いくつ会場に納品され、いくつ販売したか、いくつ返送したかはお金にダイレクトに響くことなのでちゃんと確認しましょう。一度委託販売を受けている会社のスタッフがポンコツさんで納品数より多く残数を報告してこっぴどく怒られているのを見たことがあります。んなわきゃないですよね。

  • 椅子の数
会場に何名の人を収容できるかを把握しておくことはものすごく重要なことです。会場に何席あって今何席空席があるという情報は座席誘導を担当する際はちゃんと把握しておきましょう。

  • 備品
新人のADさんなんかは口を酸っぱく言われていることと思いますが、いくつの備品を持っていっていくつ使用したかを把握していないと、備品の紛失があっても分からなくなってしまいます。本当に細かいものはいいのですが、紛失すると困るもので数を多く使うものはちゃんと把握しておきましょう。


実際はここに上げたもの以外にもたくさんあります。皆さんも実際の経験で結構ありませんか?実はイベントって数を数えないといけないケースだらけなんです。自分の判断基準ではありますが、数を聞いた時に即答してくれるディレクターさんは優秀だなと思います。



すばやく正確に数を数える方法

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そんなもんないやろ、と思うかも知れませんが、実はあるんです。自分も数を数えるのが苦手なんですが、そんな時はやり方自体を工夫して数えています。


1.初動をすばやく

数自体を数えるというアクションをいち早くします。納品されたらすぐ数える。余裕があれば何かと数を数える。意味がなさそうなものでもとりあえず数える。そうすることで作業自体が遅かったとしてもなんとか間に合わせることができます。


2.整理整頓する

数を数えることが苦手な人にありがちなんですが、数える環境がごちゃごちゃしてるんですよね。数を数える周りには余計なものを置かない。紛れが起きた時は目立つようにしておく。


3.分かりやすい単位で並べる

分かりやすい単位とは5、10、50、100、1ケースなどの区切りの良い数です。パッと見て分かるように並べておくことで数え直しがなくなります。これは結構重要です。なぜなら数が分け分からなくなるのは最初の段階ではなく動きが出た時。ちゃんと並べておくことで途中の消化数なども把握しやすく即正確な返答がしやすくなります。


4.種類ごとに並べる

納品物が混乱しやすいのは数が多い場合と種類数が多い場合です。種類ごとに整理しておくことも重要です。そのためには箱の向きを揃える、箱の大きさを揃えるといったことが重要となります。


5.十分なスペースの確保

並べるという作業を行う時に重要となるのがこれです。数を数える時はできるだけ広いところで行いましょう。十分なスペースを確保することで圧倒的に精度が増します。


6.箱などの表記を確認

一つ一つ数えるという手法は確かに丁寧ですがものすごく時間がかかります。また実際は長時間集中して数を数えるというのは難しく間違いも多くなりやすいのです。なのでできるだけ箱などの納品数表記を確認しましょう。100以上のものが納品されている場合は大体分かりやすい区切りで納品され表記が書かれています。箱単位でなくても、書籍なら紙の帯で巻かれていたり、小物ならPP袋でまとめられています。

問題はその数が正確じゃない場合も多いので注意しましょう。全面的にその表記を信頼するのではなく、いくつか開封して様子を見て、その梱包した人が信頼に足る人かどうか判断した上で行いましょう。


7.数をメモる

当たり前のようでできない人多いです。先程も言いましたようにイベントでは数を数えるケースがすごく多いです。なので、数がごっちゃになって訳分からなくなってしまいます。そのためメモが重要なんです。メモもちゃんとタイトルをつける、数えた担当者名をメモる、数えた時点がいつなのかをメモるなど控えておくべき情報が多いのでメモり方もセンスが問われます。


8.数えたものの視覚化

数え終わったものにはちゃんと表記をつけておきましょう。品名、数え済み、何個(いつ時点)、いつ納品、誰が数えた、何用、動かしていいかどうか、などが書かれていると取り違えなどによる数の混乱が防げます。


マクロ(大きな)な視点で違和感を検知

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数を数えるというのは一つ一つ正確にというミクロ(細かい)な視点が重要です。ですがミクロに偏りすぎると自分が数えた数が本当にあっているか分からなくなってしまいます。必ず一度検算を行いましょう。その際にはではなく、マクロ(大きな視点)で考えましょう。イベントではイレギュラーなことが多く常識的に考えてこれどうなのよ、ということが結構あるんです。その違和感に気づくためにはマクロな視点が重要となります。

例えば、100名の参加者に配ろうとした時に500個ある、となったら「ん?」と違和感を感じませんか?明らかに多いですよね。この違和感を感じれるかどうかはディレクターの次の次元にステップアップするポイントと言えるでしょう。

明らかに多い→ミス?→違う用途のものが誤納品?
明らかに多い→残を別の時にも使用したいのでは?

のようなケースが考えられます。それによって当然対応方法も変わって来ます。ミクロな精度も重要ですが、同時に納品されたものを見て「これは明らかにおかしい!」というマクロ感覚も養いましょう。それによっては数えるまでもなくという状況もありえます。



運営ディレクターが備えるべき能力「数を数える」についてまとめてみました。やり方としては簡単ですよね。明日からでも是非実践してみましょう。きっと周りから「で、できる」と思われることでしょう!(ほんまかいな)

ディレクターには他にも身に着けて欲しい簡単だけど意識しないとできない能力がいくつかあります。それはまた別の機会でご紹介したいと思います!それではまた~