今回はちょっと気の抜けた記事をお届けしたいと思います。最近イベント業界に入られた方には年配者のたわごととして聞いたいただきたいヒマネタです。
自分は業界に入って約20年のまだまだ若輩者ではありますが、それでもこの20年でイベント業界もいろいろなことが変わりました。今後どうなっていくかを考える意味でもちょっと昔を振り返ってみたいと思います。
この当時のイベント業界はアナログ一辺倒。資料なども紙資料が中心でネット経由で情報を得たものはうさん臭いもの。ほとんどが会って直接情報収集をしないといけない。そんな時代でした。
それが2000年前後から一気にPC化が進んだ気がします。といってもモニターはこの画像にあるような巨大なCRTモニター、PC環境はちょっとクリエイティブな仕事をしたい人はmac(しかもOS9)、文章作成系の作業はWindows98(きゅーはち)、取引先によってはワープロの一太郎、データのやり取りはフロッピー、ちょっと重いデータはMOディスク、スキャナーは会社に一つだけあってみんなで交代で使用。などなど、すべてが大きくガシャガシャしていた気がします。今はすべてがコンパクトでいいですよね。
オフィス系ソフトも当時覇権争いでたくさんのソフトがありました。Microsoftオフィス系のソフトは当時からありましたが、制作会社や代理店はPPT、舞台監督さんや施工会社さんはCAD、mac系ではクラリスインパクトやドロー、Adobe系ではページメーカーを使っている人もいました。今以上に規格が統一されていなかったので、色んな会社とお仕事をする際はやってきたデータをWindowsに変換(または出力をスキャン)して、微妙にずれたデータを吸い出し、時にはスキャンして、全部PPTにまとめるというほとんど意味のない作業を行っていた気がします。
また当時はソフトの機能を使いこなせる人材もほとんどいなかったので、運営マニュアルの作成は非常に手間のかかる作業でした。施工会社さんからA3図面がバイク便で届き、それをコピー機で縮小してA4縦にハマるようにハサミでチョキチョキ。それをスプレーのりで貼り付けコピー原本を作成。スプレーのりが拡散しないようにダンボールのカバーなんかも常備されてましたよね。最後にページナンバーを回転式のスタンプで押していき、人数分コピーする。ステイプルソートなども当時はあまり普及していなかったので、大きな打合せ前はみんなで並べたりホチキスしたりでお祭り騒ぎでした。いい時代でしたね。
2000年前後は世間ではようやくiモードによる携帯電話でのメール通信が普及したころでした。インターネットで情報を得るということが一般的になってきた時代です。これによりイベント業界にもようやくネット化の波がやってきました。とはいえ、通信はISDNが中心で、ADSLやひかり回線に変わるのはもう少し後の話です。社内ネットワークもまだwifiではなく有線LANです。メールサーバーの容量が大きくなかったので重いデータのやりとりなどはできず社内でもフロッピーやMOのディスクが飛び交っていました。バイク便がやたら高かった時代でもありますので、人間便としていろんな会社に書類を届けに行ったもんです。
会場の資料もデータ化されておらず、紙で出力した図面などを打合せの時にもらい、スキャンデータをPPTに貼り付けて加工していましたね。図面も建築用の青図とかでもらうことも多かったので見づらいことこの上なかったです。今では各種資料がほとんどWEBサイトからダウンロードできるので便利になったものです。
映像機材会社さんはホント大変だなと思います。映像の規格はほんと大きく変わりましたよね。当時収録はベーカムでテープメディアが中心だった気がします。デジタルの収録ではなかったのでデータ化されておらず、高いお金を払ってDVDに変換してもらっていました。CM業界はデジべが中心でキャンペーンイベントでCM素材を流したい時とかは、そのデジべを会場の流せる環境に合わせることが一苦労でしたね。ケーブルも今では3色ケーブルはほとんど見なくなりましたね。同軸ケーブルやDsubからHDMI、ミニディスプレイ、ファイヤーワイヤー、USB-Cとむしろ今の方が複雑で困った時代かも知れません。
また映像機材も変わりました。プロジェクターは今でも使われていますが、今のように高精細なLEDはなく、めちゃくちゃピッチの荒いオーロラビジョンを搭載したメディアトラックや昼間はほとんど見えないBOXプロジェクター、CRTを何台も組み合わせたような大型のキューブモニターを使っていました。映像技術の発展により今はコンパクトかつスタイリッシュなものが安価で使用できるようになりました。
ホールの設備も大きく変わりました。機構で一番変わったと思うことはやはりバトン操作。今でもたまにありますが、昔はバトン操作は人が手動で行っていました。綱元と呼ばれるバトンとつながった紐が舞台の上下にあり、それを引いたり緩めたりすることでバトン操作をしていました。考えてみると昔は舞台って今よりもっと危険な場所だったんだなと感じます。舞台の安全管理をする舞台監督が怖い人が多かったのも納得できる気がします。今ではほとんどの会場のバトン操作は電動でセットでき、高さ調整も数値で管理することもできます。昔はさっきと同じ高さにするのは舞監さんの感覚だったのですが今ではピタリ合わせられます。
専門領域ではないのでこの辺は聞いた話ベースなのですが、今は複雑な操作はデジタル卓を使うというのが主流のようです。音響ではデジ卓でレベル設定や音質の設定をメモリーしたり、wifiを使って遠隔操作でエコライザーの調整を行っていています。照明の方もシーンや動きをあらかじめ打ち込み、そのデータを当日持ち込み現場では調整のみを行うようになっています。おそらくサウンドチェックやシュートの時間や対応人数は随分と削減できるようになったんだろうなと思います。
どうですか?随分変わりましたよね。あと20年後には一体どうなっているんでしょうか?自分も時代に置いていかれないようにいつも最新の情報をドンドン活用していきたいと思います!そして、その時代の新しい手法やスタンダードをこのブログで発信し続けたいと思います!
自分は業界に入って約20年のまだまだ若輩者ではありますが、それでもこの20年でイベント業界もいろいろなことが変わりました。今後どうなっていくかを考える意味でもちょっと昔を振り返ってみたいと思います。
PC作業の一般化
この当時のイベント業界はアナログ一辺倒。資料なども紙資料が中心でネット経由で情報を得たものはうさん臭いもの。ほとんどが会って直接情報収集をしないといけない。そんな時代でした。
それが2000年前後から一気にPC化が進んだ気がします。といってもモニターはこの画像にあるような巨大なCRTモニター、PC環境はちょっとクリエイティブな仕事をしたい人はmac(しかもOS9)、文章作成系の作業はWindows98(きゅーはち)、取引先によってはワープロの一太郎、データのやり取りはフロッピー、ちょっと重いデータはMOディスク、スキャナーは会社に一つだけあってみんなで交代で使用。などなど、すべてが大きくガシャガシャしていた気がします。今はすべてがコンパクトでいいですよね。
ソフトの乱立
オフィス系ソフトも当時覇権争いでたくさんのソフトがありました。Microsoftオフィス系のソフトは当時からありましたが、制作会社や代理店はPPT、舞台監督さんや施工会社さんはCAD、mac系ではクラリスインパクトやドロー、Adobe系ではページメーカーを使っている人もいました。今以上に規格が統一されていなかったので、色んな会社とお仕事をする際はやってきたデータをWindowsに変換(または出力をスキャン)して、微妙にずれたデータを吸い出し、時にはスキャンして、全部PPTにまとめるというほとんど意味のない作業を行っていた気がします。
また当時はソフトの機能を使いこなせる人材もほとんどいなかったので、運営マニュアルの作成は非常に手間のかかる作業でした。施工会社さんからA3図面がバイク便で届き、それをコピー機で縮小してA4縦にハマるようにハサミでチョキチョキ。それをスプレーのりで貼り付けコピー原本を作成。スプレーのりが拡散しないようにダンボールのカバーなんかも常備されてましたよね。最後にページナンバーを回転式のスタンプで押していき、人数分コピーする。ステイプルソートなども当時はあまり普及していなかったので、大きな打合せ前はみんなで並べたりホチキスしたりでお祭り騒ぎでした。いい時代でしたね。
インターネットの激震
2000年前後は世間ではようやくiモードによる携帯電話でのメール通信が普及したころでした。インターネットで情報を得るということが一般的になってきた時代です。これによりイベント業界にもようやくネット化の波がやってきました。とはいえ、通信はISDNが中心で、ADSLやひかり回線に変わるのはもう少し後の話です。社内ネットワークもまだwifiではなく有線LANです。メールサーバーの容量が大きくなかったので重いデータのやりとりなどはできず社内でもフロッピーやMOのディスクが飛び交っていました。バイク便がやたら高かった時代でもありますので、人間便としていろんな会社に書類を届けに行ったもんです。
会場の資料もデータ化されておらず、紙で出力した図面などを打合せの時にもらい、スキャンデータをPPTに貼り付けて加工していましたね。図面も建築用の青図とかでもらうことも多かったので見づらいことこの上なかったです。今では各種資料がほとんどWEBサイトからダウンロードできるので便利になったものです。
一番変わったかも知れない映像機材
映像機材会社さんはホント大変だなと思います。映像の規格はほんと大きく変わりましたよね。当時収録はベーカムでテープメディアが中心だった気がします。デジタルの収録ではなかったのでデータ化されておらず、高いお金を払ってDVDに変換してもらっていました。CM業界はデジべが中心でキャンペーンイベントでCM素材を流したい時とかは、そのデジべを会場の流せる環境に合わせることが一苦労でしたね。ケーブルも今では3色ケーブルはほとんど見なくなりましたね。同軸ケーブルやDsubからHDMI、ミニディスプレイ、ファイヤーワイヤー、USB-Cとむしろ今の方が複雑で困った時代かも知れません。
また映像機材も変わりました。プロジェクターは今でも使われていますが、今のように高精細なLEDはなく、めちゃくちゃピッチの荒いオーロラビジョンを搭載したメディアトラックや昼間はほとんど見えないBOXプロジェクター、CRTを何台も組み合わせたような大型のキューブモニターを使っていました。映像技術の発展により今はコンパクトかつスタイリッシュなものが安価で使用できるようになりました。
舞台機構にも変化
ホールの設備も大きく変わりました。機構で一番変わったと思うことはやはりバトン操作。今でもたまにありますが、昔はバトン操作は人が手動で行っていました。綱元と呼ばれるバトンとつながった紐が舞台の上下にあり、それを引いたり緩めたりすることでバトン操作をしていました。考えてみると昔は舞台って今よりもっと危険な場所だったんだなと感じます。舞台の安全管理をする舞台監督が怖い人が多かったのも納得できる気がします。今ではほとんどの会場のバトン操作は電動でセットでき、高さ調整も数値で管理することもできます。昔はさっきと同じ高さにするのは舞監さんの感覚だったのですが今ではピタリ合わせられます。
音響、照明もデジタルへ
専門領域ではないのでこの辺は聞いた話ベースなのですが、今は複雑な操作はデジタル卓を使うというのが主流のようです。音響ではデジ卓でレベル設定や音質の設定をメモリーしたり、wifiを使って遠隔操作でエコライザーの調整を行っていています。照明の方もシーンや動きをあらかじめ打ち込み、そのデータを当日持ち込み現場では調整のみを行うようになっています。おそらくサウンドチェックやシュートの時間や対応人数は随分と削減できるようになったんだろうなと思います。
どうですか?随分変わりましたよね。あと20年後には一体どうなっているんでしょうか?自分も時代に置いていかれないようにいつも最新の情報をドンドン活用していきたいと思います!そして、その時代の新しい手法やスタンダードをこのブログで発信し続けたいと思います!
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